
レンコダイ(上)とチコダイ(下)
スーパーの魚売り場や居酒屋のメニューを見ると、キンメダイ、アマダイ、イシダイ、クロダイなど、「〇〇ダイ」という名前の魚をよく見かけます。
しかし、ここで一つ疑問が。
ちょっとタイの仲間、多すぎないか?
本当に全部「タイの仲間」なの?
調べてみると、
実は、日本で「〇〇ダイ」と呼ばれている魚の多くは、
生物学的にはタイではないそうで。
ということで今回は、名前に「~タイ」とつく魚について、本当にタイなのかどうか、そしてその名前の由来などを紹介していきます!
まずは分類から、ホンモノのタイを探る!
生物学では、一般に「タイ」と呼ばれる魚は
スズキ目(Perciformes)タイ科(Sparidae)に属する魚を指します。
代表的な種は以下の通りです。
| 和名 | 学名 |
|---|---|
| マダイ | Pagrus major |
| チダイ | Evynnis tumifrons |
| キダイ(レンコダイ) | Dentex hypselosomus |
| クロダイ | Acanthopagrus schlegelii |
これらはすべてタイ科(Sparidae)に分類されるため、生物学的に「タイの仲間」と言えます。

レンコダイ
タイ科に属さないタイは?
先ほど示したのが、タイ科に属する正真正銘の「タイ」。
一方で、「タイ」という名前が付いているにもかかわらず、タイ科に属さない魚が多数存在します。
代表例は以下の通り。
| 和名 | 学名 | 科 |
|---|---|---|
| キンメダイ | Beryx splendens | キンメダイ科 |
| アマダイ | Branchiostegus japonicus | アマダイ科 |
| イシダイ | Oplegnathus fasciatus | イシダイ科 |
| エボダイ | Psenopsis anomala | イボダイ科 |
これらは分類学的にはタイ科と異なります。
つまり、よく聞く「キンメダイ」や海彦おなじみの「アマダイ」を含め、「タイ」という言葉がつけられていながらも分類学的には「タイではない」魚が多くいることがわかります。

アマダイ
ではなぜ「タイ」という名が使われるのか
① 体形がマダイに似ている
多くの魚は名前が付けられた時代に、形態(見た目)を基準に命名されました。
マダイは
-
側扁した体(左右に平たい)
-
小さめの口
-
長い背びれ
という特徴を持っています。

マダイ
これと似た体形の魚は、
古くから「〇〇ダイ」と呼ばれることがありました。
② マダイは日本文化で特別な魚だった
マダイは日本では古くから
-
祝い魚
-
正月料理
-
儀礼料理
として重要視されてきました。
「めでたい」という語呂合わせもあり、
日本文化において象徴的な魚です。
そのため、価値の高い魚や食用価値の高い魚に
「タイ」という名称が付けられることがありました。
③ 市場や漁業現場での慣習的名称
魚の和名の多くは、
学術分類よりも漁業・市場・地域文化の中で定着した呼称に由来しています。
そのため、
-
見た目が似ている
-
食用として価値が高い
-
タイに近い用途で利用される
などの理由から、「〇〇ダイ」という名称が付けられたと考えられています。
海彦にも色々な「タイ」が入ってます!
日本では「〇〇ダイ」という名前の魚が多く存在しますが、そのすべてが生物学的なタイの仲間ではありません。
生物学的に「タイ」と呼べるのはタイ科(Sparidae)に属する魚のみ。
しかし、日本の魚の名前は
-
見た目
-
食用価値
-
文化的背景
-
市場の呼称
などによってタイ科ではない魚に「〇〇ダイ」という名前が付けられてきました。
これが、「〇〇ダイ」という名前の魚がたくさんいた理由でした。
海彦では季節ごとに様々な種類の「〇〇ダイ」を食べ比べていただけますので、是非お試しください!
皆さまのご来店を心よりお待ちしております!