先月からアジに関連した記事をいくつか書いてきましたが、身近な魚にも関わらず、知らなかったネタがどんどんと出てきて奥深い魚だなと。
その調理法も様々で、
アジの刺身、アジフライ、アジのなめろう、ゴマアジ、アジの骨せんべい などなど・・・
海彦でもたくさんのアジ料理が登場中です。
その中でも今回取り上げるのは、「アジのなめろう」。

というのも、アジのなめろうの味を思い返してみた時に、
「醤油ではなくて味噌ベースの味付けだよな・・・?」
と感じました。
魚と醤油の相性は言うまでもなく抜群なのに、なんで味噌なんだろう。
いままで色々な機会でなめろうを食べてきましたが、そういえば大体どのお店も味噌ベースの味付けに、生姜やネギを加えたものだったような気が。
ポテトサラダのように、もはや芋を使った和え物くらいの感覚で、お店の数だけ違うレシピが生まれている料理とは異なり、
なめろうの味の安定感には、なにか調理に際してルールがあるのではないか。
ということで今回は、なめろうに味噌を使う理由について調べてみました!
なめろうは、もともと房総の漁師料理
まず「なめろう」についての歴史を調べてみると、千葉県・房総半島周辺に古くから伝わる郷土料理だということがわかりました。
農林水産省「うちの郷土料理」内では「なめろう」が生まれた経緯について、以下のように説明されています。
上総・安房(今の千葉県南部)の漁師が獲れたての鮮魚を不安定な船上で調理するために考えられた。醤油ではなく味噌を入れたのは、波の荒い船上で、醤油ではこぼれてしまうため味噌を使った。
揺れる船上で醤油はこぼれやすい・・・だから味噌を使う!
つまり、「なめろう」というのはもともと揺れの激しい船上で魚を食べるための料理。
波で揺れる船上では醤油がこぼれやすいために、味噌が使われるようになった、ということです。

海鮮丼に醤油をかけている様子。確かに船上ではできなそう・・・。
最初は味噌と魚だけだった
実はなめろうは当初、魚と味噌を中心としたシンプルな料理だったようです。
その後家庭料理として広がる中で、
- ネギ
- 生姜
- 大葉
などの薬味も加わり、現在のなめろうへと発展していったそうです。
なめろうの名前の由来は?
ちなみに、「なめろう」という名前が、
「皿を舐めるほど美味しい」
ことに由来するというのは有名かと思いますが、改めて調べてみると別の意味も含まれていることがわかりました。
同農林水産省のサイトでは、
「皿をなめるほど旨い」ことから「なめろう」と名づけられたといわれる。また粘りが強く皿にこびりついてしまうことから「なめないと食べられない」という意味も含まれる。
と紹介されています。
つまり、荒れる船上で食べる様子も「なめろう」という名前の由来に含まれていると考えられます。
海彦のなめろう、食べてみました!
ここまでなめろうについて調べてみましたが、やっぱり一度食べてみないとわからないこともあるよなと。
ということで海彦で出しているなめろうを味見させてもらいました!

味噌と一緒に叩き込み、ネギやゴマによる香りと食感もプラスされた海彦のアジのなめろう。
こうしてみるとやっぱりネギの色味って大事だなと再確認しながら・・・
いただきます!
美味しい!そしてやっぱり安心感のある味噌ベースの味付け!
アジを包丁で叩く際に、身の食感が失われないようにやや粗めに仕上げているのが海彦のアジのなめろうの特徴です。
そしてそして、味噌ベースの味付けはアジの味も残しつつ、お酒が、ご飯が欲しくなる、絶妙な濃さです。
お店でお皿まで舐めることはさすがにできないですが、ご飯の上に乗せて、最後はお茶漬けなんかにしても良さそう。
それは今度家でやってみます。
アジのなめろう、ご賞味ください!
なめろうがみそ味であることには、単なる味の相性以上に、しっかりと理にかなった理由があったことがおわかりいただけたかと思います。
食べる環境が変わっても、味や調理法が受け継がれているのはやっぱり面白いなと。
引き続き、魚に関する食文化を勉強して記事にしていきますので、興味ある方は覗いてみてください!
海彦ではアジのなめろうのほかに〆アジやゴマアジ、アジフライや刺身など様々な味わいのアジをお出ししていますので、気になる方はぜひお試しください!
皆さまのご来店を心よりお待ちしております♪

