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アジの名前の由来は「味が良いから」?鯵の漢字とおいしさの秘密を調べてみた!

4月も中旬。松江では暖かい日が増え、海彦にも春らしい魚が次々とやって来ています。

そんな中、ひときわ目立っていたのがアジ!

アジが大量!鯵(アジ)の名前の由来は?

「おお、今日はアジがいっぱい!」

先日、アジのなめろうについて書いたばかりだったので、思わずうれしくなりました。刺身でも、フライでも、なめろうでも、干物でもおいしいアジ。あまりにも身近な魚ですが、考えてみると不思議なことがあります。

そもそも、なぜ「アジ」という名前なのでしょうか?

パソコンで「アジ」と入力するたびに「味」と変換してしまうのですが、調べてみると、この間違いにも意外なつながりがありました(笑)。

今回は名前の由来から、漢字の「鯵」、マアジの特徴、料理によって変わるおいしさまで、じっくり調べてみました!

アジの名前の由来は「味が良いから」?

結論からいうと、アジという名前には「味が良い魚だから」という語源説が広く知られています。

なんともストレートな名前ですよね。おいしいからアジ。魚の名前としては、これ以上ないほど覚えやすい気がします。

ただし、言葉の由来には複数の説があり、古い言葉がどう生まれたかを一つの理由だけで断定するのは難しいもの。「味が良いから」というのは有名な説ですが、確定した唯一の語源とまでは言い切れません。

それでも、昔の人がこの魚を食べて「おいしい!」と感じ、その印象を名前に重ねたのだとしたら、なんだか親しみが湧きます。

私が記事を書きながら「アジ」を「味」と変換し間違えるのも、あながち見当違いではなかったのかもしれませんね(笑)。

「鯵」という漢字はどうしてこの形?

アジを漢字で書くと「鯵」。魚へんに「参」と書きます。

魚へんの漢字は、形や生態、季節との結びつきなど、さまざまな経緯で使われてきました。では「鯵」の「参」は何を意味するのでしょう?

ここも実は、簡単に一つの理由に決められる話ではありません。字形の成り立ちについては複数の説明があり、ネット上で見かける「おいしすぎて参ってしまうから」という話などを、そのまま史実として紹介するのは避けたいところです。

大切なのは、魚の名前の語源と、漢字の成り立ちは別の問題だということ。

「アジ」という呼び名が味の良さに関係するという説があっても、それだけで「鯵」の字形まで説明できるわけではないんですね。

魚へんの漢字には面白いものがたくさんありますが、由来を調べるときは「昔からの言い伝えなのか」「辞書などで確認できる説明なのか」を分けて考えるのがよさそうです。

私たちがよく食べるアジは「マアジ」

ひと口にアジといっても、実はいろいろな種類がいます。

日本の食卓で特におなじみなのが「マアジ」。スーパーの鮮魚売り場や料理店で見かける機会の多い魚です。

マアジの体は、横から見ると細長く、尾に向かってすっと伸びた形をしています。体の側面には「ぜいご」と呼ばれる硬いウロコの列があり、アジをさばくときの特徴的な部分です。

このぜいご、調理するときには取り除くことが多いのですが、初めて魚をさばく人には「こんなに硬い部分があるの?」と驚かれるかもしれません。

また、アジは泳ぎ回る魚らしい引き締まった身を持ちながら、料理するとやわらかな食感も楽しめます。

刺身にするとほどよい歯ごたえ、加熱するとふっくらした身。同じ魚なのに、調理法で印象が変わるのも魅力です。

アジは一年中おいしい?実は季節や産地で違います

アジは一年中スーパーで見かける印象がありませんか?

私も以前は「いつ食べてもおいしい、安定した魚」というイメージを持っていました。

ただ、調べてみると、アジの脂の乗り方や身の状態は、季節、産地、餌、個体の大きさなどによって変わります。つまり、一年中流通していることと、一年中まったく同じ味であることは別なんです。

たとえば同じマアジでも、小ぶりでさっぱりした味わいのものもあれば、脂の乗ったものもあります。漁獲された海域や時期によっても特徴が違うため、「アジは必ずこの季節が一番」と全国一律に決めるのも難しいところです。

魚料理屋さんでその日のアジを見て、刺身にするか、焼くか、揚げるかを考えるのは、こうした違いがあるからこそなのでしょう。

「今日のアジはどんな味だろう?」

そう考えて食べると、身近な魚がちょっと特別に感じられます。

なぜアジはおいしい?料理ごとに魅力を見てみよう

「味が良い」という名前の由来が語られるほど親しまれてきたアジ。では、どんなところがおいしいのでしょうか。

ここからは、海彦でもおなじみの料理を通して考えてみます。

① 刺身・握り|アジそのものの旨みを楽しむ

新鮮なアジを刺身にすると、身の食感と魚らしい旨みを楽しめます。

しょうがやねぎなどの薬味を合わせると、風味が引き立つのも魅力。アジの脂の乗り方によって、さっぱり感じたり、まろやかに感じたりする違いもあります。

アジが大量!鯵(アジ)の名前の由来は?

レアメニュー|アジの握り

写真は海彦で登場したアジの握り。いつでもあるメニューではありませんが、こんな一皿に出会えるとうれしくなりますね。

なお、アジに限らず、生で食べる魚には鮮度管理だけでなく、寄生虫などへの適切な対策も必要です。ご家庭で生食する場合は、生食用として扱われたものを選んでください。

② アジフライ|サクサクの衣とふっくらした身

アジ料理の定番といえば、やっぱりアジフライ!

アジが大量!鯵(アジ)の名前の由来は?

ランチで人気のアジフライ!

衣はサクサク、中の身はふっくら。そこにアジならではの旨みが加わると、ついつい箸が進みます。

ただし、「アジは水分が多いからフライに向いている」と単純に断定することはできません。揚げたときの食感には、身の厚み、脂の状態、下処理、油の温度など、さまざまな条件が関わります。

それでも、アジの身質とパン粉の衣が相性の良い組み合わせであることは、食べてみると実感できますよね。

アジフライがどうして定番料理になったのかについては、別の記事でも掘り下げています。

③ なめろう|薬味と味噌で旨みを引き出す

私が特に気になっていたのが、アジのなめろうです。

アジのなめろう

細かくしたアジに味噌や薬味を合わせるなめろうは、刺身とはまた違ったおいしさ。アジの旨みと味噌のコク、しょうがやねぎの香りが重なります。

同じアジでも、刺身なら身の食感、なめろうなら一体感のある味わいを楽しめるんですね。

以前の記事では「たたき」と「なめろう」にも触れています。気になる方はこちらもどうぞ!

④ 塩焼き・干物|香ばしさで印象が変わる

アジの魅力は、生で食べる料理だけではありません。

塩焼きにすると、焼けた皮の香ばしさと身の旨みを楽しめます。シンプルな味付けだからこそ、魚そのものの違いも感じやすい料理です。

そして干物。水分を適度に抜いて干すことで、生のアジとは違う食感や風味が生まれます。

同じ魚が刺身にもフライにも干物にもなるなんて、改めて考えるとすごいことですよね。

アジをおいしく食べるために知っておきたいこと

せっかくアジを食べるなら、魚の扱い方にも少し注目してみたいところです。

買うときは、鮮度と用途を確認

丸ごとのアジを買うなら、魚体の状態や保存状況を確認しましょう。見た目だけで鮮度や生食の安全性を完全に判断できるわけではないので、刺身にする予定なら販売店に生食可能か確認するのが安心です。

加熱して食べるなら、フライ、塩焼き、煮付けなど、魚の大きさや身の状態に合わせて料理を選ぶのもおすすめです。

持ち帰ったら早めに冷やす

アジは温度管理が大切な魚です。購入後はできるだけ低温を保って持ち帰り、適切に冷蔵・冷凍しましょう。

特にアジなどの赤身魚に近い性質を持つ魚では、保存状態が悪いとヒスタミンによる食中毒が問題になることがあります。ヒスタミンは加熱しても十分に取り除けないため、最初から適切に冷やしておくことが重要です。

生食するならアニサキスにも注意

アジにもアニサキスが寄生する場合があります。新鮮だから絶対に安全というわけではありません。

厚生労働省は、適切な冷凍や十分な加熱などの予防方法を案内しています。家庭で刺身を作る場合は、魚の扱いに十分注意してください。

海彦にアジがたくさん!今日はどう食べる?

さて、話を海彦に戻しましょう。

お店にたくさんのアジがやって来ると、私が真っ先に考えてしまうのは「何にして食べたいかな?」ということ。

刺身もいいし、なめろうも食べたい。アジフライのサクサク感も捨てがたい……。こうして考えていると、いつの間にかお腹が空いてきます(笑)。

もちろん、魚の入荷や料理の提供内容はその日によって変わります。気になる料理があるときは、ぜひお店で確認してみてください。

まとめ|「味が良いからアジ」は、やっぱり気になる名前!

今回調べてみて、アジの名前には「味が良いから」という有名な語源説があることがわかりました。

ただし、語源も漢字の成り立ちも、ひとつの説だけで決めつけるのは禁物です。

そして、アジのおいしさは「いつでも同じ味だから」ではなく、季節や産地による違いがありながら、刺身・フライ・なめろう・焼き物・干物と、さまざまな料理で楽しめるところにもあるのではないでしょうか。

身近すぎて見過ごしがちなアジですが、知れば知るほど面白い魚でした!

次に「アジ」を「味」と変換してしまったら、きっと今日の記事を思い出しそうです。

海彦でも、その日の魚のおいしさを楽しんでいただけたらうれしいです。皆さまのご来店を心よりお待ちしております♪

  • この記事を書いた人

海彦スタッフ

県外から島根にやってきた大学院生。
魚を捌いている様子や仕込みの様子、メニューのこだわりポイントをインタビューしてブログ記事の執筆を行う。
山陰の魚や日本酒の知識を身につけながら、美味しい魚の食べ方やお酒に合う料理を模索中。

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