先日、自炊をするようになって初めて、家で海鮮丼を作ってみました!
というのも、私は海彦スタッフではありますが、お店で調理に関わることは一切なく。
家でおつまみはよく作りますが、海鮮丼はつくったことなかったんですよね。
海鮮丼といえば、ご飯に刺身をのせる料理。
お刺身を乗せるだけだし、そこまで難しくないだろうと思っていたのですが……。
いざ食べてみると、なんだかいつもと違う。
「あれ? ご飯ってこんなに温かかったっけ……?」
炊きたてのご飯は大好きです。
でも、刺身と一緒に食べると、ご飯の温かさが妙に気になる。
「そういえば、お店で海鮮丼やお寿司を食べるとき、ご飯の温度が気になったことってあまりないなぁ……」
いったい、何が違うんでしょう?
今回は、そんな小さな違和感をきっかけに、海鮮丼のご飯と刺身の温度について調べてみました。
まず気になったのは、ご飯の温度
最初に引っかかったのは、ご飯の温度。
そこで、まず調べてみたのがお寿司屋さんのシャリの温度です。
海鮮丼と握り寿司は違う料理ですが、どちらもご飯と生魚を一緒に食べるので参考にしてみようかなと。
お店では、シャリをどんな温度で出しているんでしょう?
くら寿司は「人肌程度」のシャリを大切にしている
くら寿司の公式サイトでは、シャリを36〜37℃ほどの人肌程度で提供することへのこだわりが紹介されています。
なるほど、 熱々でもなく、冷蔵庫で冷やしたような冷たさでもない。
こちらは海鮮丼ではなく寿司の事例ですが、刺身とシャリとの温度の関係性についてなかなか興味深いデータが得られました。
スシローも、シャリの温度にこだわっている
スシローも公式サイトで、人肌程度のシャリについて紹介しています。
お米の甘みやすし酢の味わいを楽しんでもらうための工夫だそうです。
どちらの回転寿司チェーン店も、「人肌程度」の温度のシャリを使って寿司を提供していることがこの2つの事例からわかりました!
刺身の温度に目安はあるの?
シャリの温度を調べていたら、今度は別の疑問が浮かびました。
「上に乗せるお刺身の温度も大切?」
普段食べているお刺身は、冷蔵庫から出してすぐなのでやや冷たいくらい。
一方、今回自分で作った海鮮丼は刺身がご飯で温められたことでちょっとぬるく感じられて、なんだか微妙な印象だったなと思い出しました。
じゃあ、刺身はキンキンに冷やせばおいしいのかというと、それも違う気が。
ぬるくても気になる。冷たすぎても気になる。
そこで今度は、食品の温度とおいしさの関係を調べることにしました。
温度が違うだけで、味わいは変わるの?
① 温度によって、口当たりや風味の感じ方が変わる
カスタードやマヨネーズなどの半固形食品を使い、温度を変えて食べたときの感じ方を調べた研究を見つけました。

カスタードクリームのイメージ画像
その研究では、食品の温度によって風味や口当たりの評価が変わることが報告されています。
つまり、同じ食品でも温度が違えば、食べた印象が変わることがあるんですね。
この研究を紹介する理由は、温度が単なる熱さ・冷たさだけでなく、食べたときの感じ方にも関わるとわかるから。
ただし、刺身を使った実験ではないので、「刺身は何℃が一番おいしい」と言える研究ではない点に注意が必要です。
② 魚の香りも、温度と無関係ではない
もうひとつ気になったのが、魚の香りです。
私たちは、魚から出てきた香りの成分が鼻に届くことで、その香りを感じています。
魚介の香りに関する研究をまとめた論文では、香り成分の放出には、温度や食品に含まれる脂質・たんぱく質などが関わると説明されています。
つまり、同じ魚でも、温度が違うと香りの感じ方が変わる可能性があるということ。
魚には食欲をそそる香りもあれば、人によっては気になる生臭さもあります。
香りが強く感じられることと、おいしく感じることは、必ずしも同じではありません。
※この資料は、魚介の香りが温度などの影響を受ける仕組みを知るために引用しています。
刺身の食べ頃温度を決めるための資料ではありません。
参考文献:Aroma Formation, Release, and Perception in Aquatic Products Processing: A Review
結局、刺身は何℃が正解?
ここまで調べれば「刺身は何℃がベスト!」という答えが出るかと思ったのですが、そう簡単ではありませんでした。
魚種によって脂の量も、香りも、食感も違います。食べる人の好みだってありますよね。
今回確認した研究から言えるのは、温度が風味や口当たりに影響することまで。
すべての刺身に共通する最適温度がわかったわけではありません。
冷たければよい、温かければよい、という単純な話ではないんですね。
ただ、最初に感じた違和感は少し整理できました。
ご飯の温かさだけでなく、その熱が刺身にも伝わって、いつもとは違う印象になったのかもしれません。
そこで、自分の作り方を思い返してみました
ここまで調べて、改めて海鮮丼を作ったときのことを振り返ってみました。すると、ひとつ心当たりが……。
すし酢を混ぜるとき、うちわであおぐ工程を、かなーりサボりました(笑)
炊きたてのご飯にすし酢を入れて、しゃもじで混ぜただけ。
温度なんて、ほとんど気にしていませんでした。
調べてみると、酢飯を作るときにあおぐのは、余分な水分を飛ばして表面をべたつきにくくするため。
そして、あおいでいるうちにご飯の温度も下がります。
そういえば、海彦ではどうしているんだろう?
自分の作り方を振り返ったら、今度は海彦の海鮮丼ではご飯をどうしているのかが気になりました。
聞いてみると、海彦ではご飯を人肌より少し低めの温度まで冷ましてから、刺身を盛り付けているそうです。
当然ながら、熱々のご飯にそのまま刺身をのせているわけではありませんでした。笑

海彦ランチで出している海鮮丼!
ただし、おいしさと衛生管理は別の話!
ここで、ひとつだけ大切なことがあります。
温度でおいしさの感じ方が変わるからといって、刺身を室温に長時間置いてよいわけではありません。
生食用鮮魚介類には10℃以下で保存するという食品衛生上の基準があります。
また厚生労働省は、寿司や刺身などの魚介類調理品について、品質上問題がない場合は4℃以下での保存に努めることや、調理後は可能な限り速やかに提供することを示しています。
この情報を紹介するのは、おいしく感じる温度と、安全に保存するための温度は別だと伝えたいからです。
生魚は適切に低温管理し、盛り付けたら速やかに提供する。その前提を忘れずに、温度のバランスを考えたいですね。
参考:厚生労働省「食品衛生法施行規則及び食品、添加物等の規格基準の一部改正について」
まとめ|海鮮丼のおいしさは、刺身だけでは決まらない
自分で海鮮丼を作ったことで、改めて気づいたことがあります。
海鮮丼のおいしさは、魚の鮮度や味だけで決まるわけじゃない。
ご飯の温度、刺身の温度、そして一緒に食べたときのバランス。
普段は気にしていない部分にも、おいしさを左右するヒントが隠れているんですね。
自分で作ってみなければ、きっと気づかなかった疑問でした。
料理って、やっぱり面白い!
次に海鮮丼やお寿司を食べるときは、ぜひご飯の温度にも注目してみてくださいね♪
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どちらも新鮮なお刺身を贅沢に乗せ、大満足間違いなしのボリュームですので、気になる方は是非一度食べてみてください!
皆様のご来店、お待ちしております♪