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蒼斗七星(あおとしちせい)とは?島根・青砥酒造の純米吟醸58の特徴、名前の由来と味わい

「蒼斗七星(あおとしちせい)」という日本酒をご存じでしょうか。

島根県安来市広瀬町の青砥酒造が手がける、名前にも酒造りにも物語のある地酒です。

海彦で「島根の地酒」として通年お出ししているのは、その中の「蒼斗七星 純米吟醸」。

海彦で紹介する島根県安来市・青砥酒造の日本酒 蒼斗七星 純米吟醸

菱形が連なる特徴的なラベル。瓶の青みと相まって、爽やかな印象。

青砥酒造の商品案内では「蒼斗七星 純米吟醸58 木槽搾り」として紹介されています。

 

この記事では、蒼斗七星の読み方や名前の由来、蔵元の歴史、木槽搾り・無濾過・無加水の意味、純米吟醸の味わい、魚料理と合わせる際の楽しみ方まで、蔵元や公的機関が公開する資料をもとにわかりやすくご紹介します!

 

蒼斗七星とは?島根県安来市・青砥酒造の日本酒

蒼斗七星の読み方は「あおとしちせい」。島根県安来市広瀬町布部に蔵を構える青砥酒造の日本酒銘柄です。

青砥酒造は1895年(明治28年)創業の酒蔵で、蒼斗七星のほかにも「ほろ酔」などの銘柄を手がけています。

蒼斗七星を知るうえで大切なのは、蔵元が日本酒の「生まれる瞬間」と「生まれ持った個性」を重視していること。

日本酒には香り、旨み、酸味、キレなどいくつもの要素があり、青砥酒造はそれらの個性を活かすため、搾り方や仕上げ方にこだわっています。

同じ蒼斗七星でも、特別純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒といった商品があります。

この記事で主に取り上げるのは、そのうちの「蒼斗七星 純米吟醸58 木槽搾り」です。

銘柄全体の説明と、今回紹介する商品固有の特徴を分けて見ていきましょう。

 

蒼斗七星という名前の由来|仕込みタンクに見えた星空

「蒼斗七星」という名前は、単に北斗七星を連想してつけられたものではありません。

青砥酒造が紹介している由来には、実際の酒造りの現場で生まれたエピソードがあります。

蔵元の説明によると、2009年、五代目が初めて酒造りに関わった際、仕込み水と掛麹を入れた青い仕込みタンクの中で、散らばった麹が無数の星のように見えたそうです。

その光景に感動したことが「蒼斗」という響きに込められました。

さらに「七星」には、昔の旅人が北斗七星を道しるべにしたように、蔵が進む方向を照らす存在であってほしいという願いが重ねられているそうです。

星と星を結ぶと星座になるように、日本酒を酌み交わすことで人と人がつながり、絆が深まってほしい。蒼斗七星という酒名には、そんな思いも込められています。

蒼斗七星(あおとしちせい)とは?島根・青砥酒造の純米吟醸58の特徴、名前の由来と味わい

北斗七星のイメージ写真。

この由来を知ると、蒼斗七星は、味わいだけでなく酒名の背景まで楽しめる日本酒だとわかります。酒好きの方同士で話す際にも、印象に残るエピソードではないでしょうか。

 

青砥酒造はどんな酒蔵?1895年創業の島根の蔵元

青砥酒造があるのは、島根県東部の安来市広瀬町布部です。

島根県酒造組合の蔵元紹介にも所在地が掲載されており、1895年の創業から酒造りを続けてきた蔵として知られています。

蔵元が大切にしている言葉の一つが「酒が人を造り、人が酒を造る」。酒を造る人の仕事や考え方を重んじる姿勢がうかがえます。

青砥酒造の代表的な銘柄には、今回の蒼斗七星のほか、地元の晩酌酒として紹介される「ほろ酔」があります。

蒼斗七星の商品群では、米の品種や精米歩合によって異なる個性を表現しています。

 

蒼斗七星 純米吟醸58 木槽搾りの特徴

「蒼斗七星 純米吟醸58 木槽搾り」は、精米歩合58%の純米吟醸酒です。

原料米については、蔵元の公開資料に「山田錦」と「佐香錦」の異なる記載があるため、ここでは品種を断定しません。

蔵元が示す味わいの特徴は、まろやかな吟醸香と、わずかに感じる酸味の調和です。

 

純米吟醸酒とは?日本酒初心者にもわかる基礎知識

ここで純米吟醸という日本酒の種類について少し説明を。

日本酒の「純米吟醸酒」は、国税庁の清酒の製法品質表示基準に基づく特定名称の一つ。

米、米こうじ、水を原料とし、精米歩合60%以下などの条件を満たした吟醸造りの清酒です。

「純米」は醸造アルコールを原料に加えないこと、「吟醸」は一定の条件を満たす製法・品質を示す言葉です。

蒼斗七星 純米吟醸58は精米歩合58%なので、純米吟醸酒に求められる精米歩合の条件も満たしています。

 

 

蒼斗七星の酒造り|木槽搾り・無濾過・無加水とは?

蒼斗七星の大きな特徴として、青砥酒造が公表しているのが「木槽搾り」「無濾過」「無加水」へのこだわり。

少しむずかしい言葉のなので、詳しくみていきましょう!

 

木槽搾り(きぶねしぼり)|もろみを袋に入れて搾る製法

日本酒は、発酵したもろみから液体部分を取り出す「搾り」の工程を経ます。

木槽搾りは、もろみを酒袋に詰め、それを槽に並べて積み重ね、上から圧力をかける方法です。

青砥酒造は自社の大型木槽を使用し、日本酒の持つ個性を大切にしながら搾ることを目指しています。

蔵元はこの製法について、やわらかな酒質につながると説明しています。

 

無濾過(むろか)|酒の個性を活かす考え方

青砥酒造は、蒼斗七星で無濾過にこだわる理由として、酒の香りや旨みといった個性をなるべく残したいという考え方を示しています。

一般に日本酒造りでは、仕上げに活性炭などを使った濾過を行うことがあります。

無濾過は、こうした濾過による調整をしないことを表す言葉です。

 

無加水(むかすい)|搾った酒を加水で調整しない

日本酒では、搾った後に水を加えてアルコール度数などを調整する場合があります。

蒼斗七星はここで水を加えずに、無加水での製品化を特徴として掲げています。

※無加水だから必ず濃厚、あるいは強い味になると一律にはいえません。実際のアルコール度数や保存方法は、手元の商品のラベル表示をご確認ください。

 

蒼斗七星 純米吟醸の味は?香り・酸味・飲み口を紹介

蒼斗七星 純米吟醸58について、蔵元は「まろやかな吟醸香」と「微酸」の調和を特徴に挙げています。

香りだけが前面に出る酒というより、香りと酸味のバランスに注目したい一本です。

そして実際に飲んでみた印象としては、やわらかな米の旨み、軽やかな口当たり、すっきりとした後味が印象的な日本酒でした!

 

※味や香りの感じ方には個人差があり、温度や合わせる料理によっても印象が変わります。

 

蒼斗七星と魚料理の相性|海彦が紹介する3つの組み合わせ

日本酒と料理の組み合わせに絶対的な正解はありません。

が、海彦おすすめの組み合わせを、ペアリングの提案としてご案内します。

以下は蔵元による公式の相性評価や、科学的に優劣が実証された組み合わせではありません。

 

白イカの刺身|やさしい甘みとの組み合わせ

白イカの刺身は、噛むほどに感じる甘みや食感が特徴。

蒼斗七星 純米吟醸を合わせる際は、イカの甘みを味わった後に日本酒をひと口含み、吟醸香や酸味がどのように感じられるかを比べてみてください。

醤油や薬味の使い方によっても印象は変わるため、まずは味付けを控えめにして試すのも一つの方法です。

 

ヒラメの刺身|淡泊な白身の味わいと比較する

ヒラメは、繊細な白身の味わいを楽しめる魚です。

刺身を味わった後に蒼斗七星を含むと、酒の酸味や後味に意識が向きやすくなります。

白イカとヒラメでは魚の風味や食感が異なるため、同じお酒でも味わいの違いを比べられます。

海彦で紹介したヒラメの写真 蒼斗七星 純米吟醸とのペアリング提案

 

アマダイの一夜干し|塩気と旨みを楽しむ

一夜干しは、生の刺身とは違う塩気や焼いた香ばしさを楽しめる料理です。

アマダイの一夜干しと蒼斗七星を組み合わせるなら、料理の塩味や旨みと酒の香り・酸味のバランスに注目してみてください。

同じ魚でも刺身と干物では味わいが変わります。

白イカ、ヒラメ、アマダイの一夜干しという三つの料理で飲み比べると、蒼斗七星のどの特徴が好みに合うのかを探せます。

 

蒼斗七星は冷酒と常温、どちらで飲む?

日本酒は、飲む温度によって香りや味わいの感じ方が変わります。

日本酒造組合中央会は、香りの高いタイプの日本酒の飲用温度の目安として10〜16℃を示しています。

※ただし、これは蒼斗七星 純米吟醸58に限定した蔵元推奨温度ではありません。

 

そんな蒼斗七星、海彦では冷蔵庫で冷やした冷酒でお出しします!

 

 

蒼斗七星の種類は?特別純米65・純米吟醸58・純米大吟醸48の違い

「蒼斗七星」と検索すると、異なる数字が付いた商品を見かけます。

青砥酒造の商品案内に掲載されている主なラインナップは以下のとおりです。

  • 蒼斗七星 特別純米65 木槽搾り:精米歩合65%。蔵元は、軽快な酸味と旨みが調和する、飲みやすい入門酒として紹介しています。
  • 蒼斗七星 純米吟醸58 木槽搾り:精米歩合58%。原料米は公開資料間で記載が異なるため、商品ラベルでの確認が必要です。まろやかな吟醸香と微酸の調和が特徴と紹介されています。今回の記事の中心となる商品です。
  • 蒼斗七星 純米大吟醸48 木槽搾り:精米歩合48%。蔵元の商品説明では山田錦を使用し、フルーティーで上品な味わいと紹介されています。

商品名の数字だけで優劣を決めるのではなく、酒米の種類、香り、酸味、旨みの方向性に注目して選ぶと、違いを楽しみやすくなります。

購入時は商品名の数字と、「特別純米」「純米吟醸」「純米大吟醸」の表示を確認すると間違いを防げます。

 

蒼斗七星についてよくある質問

Q. 蒼斗七星の読み方は?

A. 「あおとしちせい」です。青砥酒造が手がける島根県の日本酒銘柄で、北斗七星や酒造りのタンクに映った星空のイメージに由来します。

 

Q. 蒼斗七星はどこの日本酒ですか?

A. 島根県安来市広瀬町布部にある青砥酒造の日本酒です。松江市の蔵元ではなく、安来市の酒蔵が造っています。

 

Q. 蒼斗七星 純米吟醸58の原料米は?

A. 青砥酒造の公式オンラインショップには「山田錦」、別の商品紹介には「佐香錦」との記載があります。現時点ではどちらかに断定できません。購入する商品のラベルをご確認ください。精米歩合は58%です。

 

Q. 蒼斗七星は辛口ですか、甘口ですか?

A. 純米吟醸58の公式の商品説明では、まろやかな吟醸香と微酸の調和が紹介されています。ただし、今回参照できた蔵元資料では、この商品の日本酒度などに基づく明確な甘口・辛口の数値を確認できませんでした。そのため、数値を推測して「辛口」「甘口」と断定することは避けます。

 

Q. 蒼斗七星はどこで飲めますか?

A. 海彦では蒼斗七星 純米吟醸を日本酒の一つとして紹介しています。元の記事の掲載時点では通年提供としていましたが、実際の提供状況は仕入れや在庫により変わる場合があります。ご来店時にご確認ください。

 

まとめ|蒼斗七星は酒造りの物語も楽しめる島根の地酒

蒼斗七星は、島根県安来市の青砥酒造が造る日本酒です。仕込みタンクの中に見えた星空から生まれた名前には、人と人をつなぐ酒でありたいという願いも込められています。

今回ご紹介した「蒼斗七星 純米吟醸58 木槽搾り」は、原料米の表記に資料間の違いがある、精米歩合58%の純米吟醸酒。木槽搾り、無濾過、無加水という蔵元の酒造りの考え方とともに、まろやかな吟醸香と微酸の調和に注目して楽しみたい一本です。

白イカやヒラメの刺身、アマダイの一夜干しなど、魚料理と組み合わせて味の印象を比べるのもおすすめです。

海彦に来た際は、銘柄の由来や造り方にも思いを寄せながら、お酒を味わってみてください♪

 

参考資料・出典

この記事の酒蔵・商品・製法に関する事実は、以下の資料を参照しています。青砥酒造の公式サイトは確認時点でトップページに閉鎖中の案内が表示されていましたが、商品説明の公開検索情報も照合しています。

青砥酒造「蒼斗七星」銘柄紹介(名前の由来・製法・商品説明)

青砥酒造「商品一覧」(純米吟醸58などのラインナップ)

島根県酒造組合「青砥酒造株式会社」(蔵元所在地・概要)

国税庁「清酒の製法品質表示基準」(純米吟醸酒・精米歩合の定義)

日本酒造組合中央会「おいしい飲み方・選び方」「日本酒の保存管理」

 

  • この記事を書いた人

海彦スタッフ

県外から島根にやってきた大学院生。
魚を捌いている様子や仕込みの様子、メニューのこだわりポイントをインタビューしてブログ記事の執筆を行う。
山陰の魚や日本酒の知識を身につけながら、美味しい魚の食べ方やお酒に合う料理を模索中。

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